老人福祉施設が抱えるレクリエーションの問題点

日帰りでの介護支援を目的としたデイサービスでは、食事や入浴などの生活介助の他、他者との交流や脳への適度な刺激の促進を目的としたレクリエーションも頻繁に行われている。レクリエーションは体を動かすことで筋肉や神経に程良い刺激を与え、新陳代謝の活性を促す効果が得られるといわれている。また、施設利用者同士が交流を図る場にもなるので、社交性を育み、交友関係を拡げる効果も期待できる。

しかし、その一方で、デイサービスが行うレクリエーションの中には、誰でも簡単にできる内容を重視するあまり、子供のお遊戯のようなプログラムになっているケースも少なくない。そのため、デイサービスを利用する高齢者の中には、自分が子供のように扱われていると思い、大きなストレスになってしまうこともあるそうだ。また、利用者同士のいさかいが起こることも稀にあるようだ。

そこで、デイサービスのレクリエーションでトラブルを起こさないために、施設利用者である高齢者の意思を尊重することが重要なポイントになる。高齢者が好む事柄をレクリエーションに取り入れるようにすれば、不快感を取り除き、楽しく取り組んでもらえるだろう。また、利用者同士の間でいさかいが起きたときには、双方の立場や言い分をしっかり聞き取り、どちらにも公平に接することが重要だ。そうすれば、無難に解決の方向に持っていけるだろう。レクリエーションは利用者の心身を健やかにする目的で行うので、不快な点が残らないように、職員は工夫することが大切だ。